新人


4月になり、僕の医院にも新人が入ってきた。
僕にとって新人は医院の宝である。人によっては「教えるのが面倒」「仕事の効率が落ちる」と考える人もいるだろうが、僕は違う。新人が入ってくると医院に新しい風を吹かせてくれる。

もちろん、経験のある人を雇えば即戦力になるかもしれない。だが、それは僕にとってつまらない。何もできない状態の新人さんに工夫して教え、共に学び、成長していくところに楽しさと喜びを見出すのだ。

教える側も、教えることで得られるものが多いと感じる。実は教えている側の方が、成長量が大きいのではないかとさえ思う。

そう考えると、教えることは尊い。いかに分かりやすく教えるか。どんな言葉で伝えるか。教える側は考えることが多い。

新人は分からないことがあっても簡単には質問してくれない。遠慮するのである。遠慮しないでねと言っても遠慮する。だから先輩はその空気を察する能力が必要である。

そんなアンテナをたてて新人を見守りつつ、それでいて通常業務もこなす。難しいことだと思うが、これは成長する。

そしてその新人がやがて先輩となり新しい新人を教育する立場になる。このループは組織の新陳代謝のようなもので、これがないと代謝が弱まり、組織も弱小化していくと思う。変化がある組織には「気付き」も多くあると思うのである。

「10年1日のごとし」のように変化のない組織より、常に新しいことにチャレンジし、新陳代謝を繰り返す組織でいたい。新人を歓迎し共に学び成長していきたい。





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